企業などでの学び直しや人材育成が重視されると同時に「夢や目標の重要さ」が叫ばれる今、
「どんな夢や目標を掲げたらいいのか分からない」
と悩んでいる人も多いのではないでしょうか?
周りが夢や目標を語り、SNSなどでもそういう人が目立ち、若い人の活躍が注目されるのを見ていると、次第に「夢」や「目標」という言葉そのものがプレッシャーになってしまいます。
目標達成までに適度なプレッシャーを感じるのは大事なことですが、言葉そのものが重荷になってしまっては元も子もありません。
夢や目標の有無で人の価値が決まるわけではない

夢や目標を語っている人は確かに輝いて見えるものです。
しかし実は夢や目標はアクセサリーやメイクのようなもので、自分自身を表現するための道具でしかありません。
「それを語っているからその人に価値がある」
ということにはなり得ないのです。
- 最終学歴
- 婚姻歴
- 出産経験の有無
- 病歴
- 趣味・特技
- 職業
- 出身地
- 収入・貯金
夢や目標はこれらと同じものでしかありません。
そのため「自分には夢がないから価値がない」というのは、
「いい大学を出ているから価値がある」
「収入が高いから価値がある」
と言っているのと同じです。
夢や目標のプレッシャーから解放されるために、まずはそこを理解するようにしましょう。
「夢のない人生」でも問題ない

「あなたは低学歴だから価値がない」
「あなたはあそこで生まれ育ったから価値がない」
おそらくほとんどの人は他人にこのようなことを少なくとも言うことはないでしょう。
上記の通り、夢や目標の有無が人の価値を決めることはありません。
そして夢や目標がないからといって自分だけにバチが当たるというわけでもありません。
本当に大切なのは日々の日常が穏やかに安定的に続けられること。
夢や目標が重たく感じてしまった時は、一度立ち止まり、とりあえず1週間、穏やかな日常をおくるにはどうしたらいいのかを考えてみることをおすすめします。
他人の夢を語るのは苦しい

SNSだけでなくテレビやメディアでは連日夢を実現させて輝いている人たちの姿が映されています。
そして大きな夢を実現させた歴史上の人物の話を、誰もが多かれ少なかれ知っているのではないでしょうか。
そうした人物たちは異口同音に「世のため人のため」「世界平和」について語ります。
しかし「世のため人のため」「世界平和」を願っている人は、著名人・有名人・偉人に限った話ではありません。
積極的に口にすることはないにしても、「誰かの役に立ちたい」とは誰もが思っていることです。
「誰かの役に立ちたい」という欲望の延長線上に「世のため人のため」「世界平和」はあります。
そのため著名人・偉人が夢を語っているのを目にすると、どうしても自分も感化され「私も彼らと同じ夢を持っている」と錯覚してしまいます。
その感覚が嘘だとはもちろん言いませんが、あまりの眩しさのために自分を見失っている可能性もあります。
眩惑したまま他人の語る「世のため人のため」を「自分の話」として受け止めて生きるのは非常に危険です。
他人の夢に耳を傾けるのは大事ですが、必ず一度冷静にその内容と相手が何をしているのかを観察するよう心がけると気が楽になります。
本当に大切なのは自分が何を求めているのかを知ること

穏やかな日常を送り続けるために重要なのは、自分が何を求めているのかを知り、それを求める行動をとることです。
こうした生き方は決して自己中なものではありません。
自分が本当に求めているものを求め続けることで、自分に合わない人は自然と遠ざかっていくもの。
そのためあなたのことを「自己中だ」「わがままだ」と非難する人もいなくなるのです。
人から非難される、あるいは相手を非難したくなった場合、それは口で語っている夢や目標が本当に欲しているものではないか、夢を語る相手を間違えている可能性があります。
夢を手放した先に夢が生まれる

大きな夢や目標がないからといって人の価値が決まるわけではないだけでなく、他人の夢を自分事のように語って生きるのも生き苦しいもの。
「夢がない自分はだめだ」
そんなプレッシャーから解放され、ありのままの自分を受け入れられるようになると、逆に本当に叶えたい夢が生まれるという不思議なことが起こります。
プレッシャーに押しつぶされそうになった時は、一度立ち止まり、自分の日常や自分が本当に欲しているものを自分自身に問いかけてみましょう。
問いかけるためのワークとしては、
- ノートに気持ちを書く
- ゆっくりお風呂に入りお湯の温度を肌で感じてみる
- ストレッチ・筋トレをする
などもおすすめです。
まとめ
私は過去にミスコンに出場し、「やりたいことをやるんだ!」と言って会社を辞めた人間です。
夢や目標を語り、突き進む中で面倒なこともたくさんありました。
「『夢の有無が人の価値を決めるわけではない』とか言っておきながら、自分やってるやん!」
そうツッコミをいれたくなる人がたくさんいることも、経験上知っています。