
新型コロナウィルスの影響を受けて働き方が変わった人も少なくありません。そんな中で転職を考える人も多いでしょう。
この記事では転職理由の主だったものを紹介した上で、転職活動をする上でのポイントを紹介します。
転職する人の主な理由

(引用元:doda転職理由ランキング2019中途採用支援サービス)
転職支援を行っているdodaの2019年の調べによると、転職を希望する理由として最も多いのは「ほかにやりたい仕事がある」というものでした。これは前年と同じ順位です。
好きなこと・やりたいことを仕事にしている人間の一人なので、こうした転職理由には共感もします。以前勤めていた会社のことが大っ嫌いだったのも確かですが、退職を決意した理由は決してそれだけではありません。
中途採用面接でも「業務内容に魅力を感じたため」と言えばいい印象を与えられます。「好きなこと・やりたいことをしたい」という思いはポジティブなものとして受け止めてもらいやすいです。
給与増を狙う転職のポイント
一方で転職理由として2番目に多いのは「給与に不満があるから」。多くの人が今よりも高い給与を得るために転職活動をしているということです。
より高い給与を狙って転職するのであれば、志望する企業の給与の実態を調べる必要があります。公表している企業はあまり多くないため情報を入手することが困難かもしれませんが、しっかりと調べた上で転職活動をすると成功する確率は当然上がります。
企業の給与の実態を知ることで自分のキャリアの3年後5年後などのシミュレーションもできるでしょう。
面接の際などに自分の能力をアピールすることも給与アップを狙うのであれば意識してみましょう。面接官に対して自分を採用するメリットを提示し交渉することも重要です。
果たして転職後に給料は上がるのか
しかし転職後に給料が上がった人の割合は30%以下であることも珍しくありません。新型コロナウィルスの感染拡大を受け2020年7月〜9月期では転職後に賃金が増えた人の割合は26.6%でした。これは去年の同時期に比べると2.7ポイント低下したことになります。(参照:日本経済新聞「転職で賃金増」コロナで減少 7~9月期は26.6% )
また、現状では転職後に給与増を狙える年齢層があるのも事実です。
社会人としてのスキルが身につき、周囲の同年代との差が出てくる20代後半は転職後給与が増える可能性が高いです。一方で30代後半から転職した人の方が転職後の給与アップ幅が広い傾向もあります。

(引用元:doda転職で年収アップするのはこんな人 年収アップ成功者に見る傾向と対策 )
他にも1回目の転職で給与増するケースが多い一方で、回数を重ねるごとに給与が増えなくなっていくというデータもあります。
今後働き方改革やコロナの影響を受けて転職を取り巻く状況も変化することが予想されますが、現状では転職に有利な人・不利な人がいるのは確かです。
ネガティブな転職動機は嫌われる

転職の理由として「会社の先行きが不安だから」「残業が多い」「業界の先行きが不安」などといったネガティブな理由も目立ちます。
確かに勤めていると「この会社・業界は将来大丈夫なのかな?」と思わず考えてしまう会社や、勤め先での働き方が自分のライフスタイルに合わない場合もあるでしょう。パワハラなどに苦しんでいる人が転職を考えるのはむしろ賢いとさえ思います。
しかし本音はこうしたものであっても転職の際の面接ではこうした「不安」や会社への不満などのネガティブなことを言ってはいけません。面接官はネガティブな理由で転職しようとする人を採用しようとは思わないためです。
面接で転職理由を問われた際にはポジティブな理由を述べるようにしましょう。前向きな気持ちで転職しようとしていることを面接官に伝えることが重要になってきます。
ネガティブな転職動機しかない場合の対処法
かといって無理に嘘をつくこともおすすめしません。無闇に思っていないことを言おうとして嘘をつこうとするとその態度が裏目に出てしまういます。
例えば人間関係に悩んだ結果転職を決意した場合、それをそのまま言うのは面接官に悪い印象を与える可能性が高いです。しかし自分の人間関係に関する悩みを考え抜くと、「もっと自分の能力を活かしたい」という考えと実践的なアイディアに至ることもあります。面接官にはこの考えを伝えるようにしよう。
ちなみに私は前の会社を恨み抜いた結果「自分が本当にやりたいことをやろう。子供の頃からの夢を叶えよう」と決意し、今の仕事に転職しました。
短所も裏を返せば長所になるように、ネガティブな動機も見方を変えればポジティブなものになるものです。ネガティブな理由で転職をする人は、「どうして自分が不満を抱えているのか」をしっかり考えることでポジティブな側面を見つけることができるでしょう。
まとめ
転職で一番大事なのは「今よりももっといい状態になるぞ」と決意した上で転職活動をすることです。例えネガティブな動機で転職活動を始めたとしても、「今よりもいい状態の自分」をはっきりと思い浮かべられていればどんな動機でも無敵です。
編集後記

「なんで個人事業主の作家・モデル・ライターとして活動してる人間が転職について書いてるのか」
と問われそうですが、私としては会社を退職してこの仕事に就く流れは夢やら希望やらでキラキラしたイメージで語られるものではなく、あくまでも「転職」でしかないと捉えています。
自分自身が面接官となり、何度も面接をした結果この仕事に自分を「採用」することにしました。
ただ自分がいいと思った路線に乗り換えただけです。「夢を叶える」だの「やりたいことをやる」だの変に大それた表現をするのではなく、それくらいの気軽さでいい。