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時間外労働時間の上限が変更されて働き方はどう変わった?

2018年7月に働き方改革関連法が成立し、2019年4月には大企業から順次施行されるようになった。さらに2020年には新型コロナウィルスの感染拡大を受け、企業ではテレワークの導入が進められた。こうした動きに影響を受け、今後日本の働き方が大きく変化していくことが予想される。

働き方改革関連法には時間外労働の上限規制も盛り込まれている。残業など、本来の就業時間以外の労働時間を制限することによって、企業に業務の効率化や労働者のワークライフバランスに配慮するよう求めているのだ。

時間外労働時間の上限が変更・規制されるようになったことによって人々の働き方はどのように変わったのだろうか?この記事では働き方改革への人々の捉え方を紹介する。

時間外労働の上限

まず、働き方改革関連法で定められた時間外労働の上限を解説する。厚生労働省のホームページでは時間外労働の上限を、

・ 年720時間
・ 複数月での時間外労働時間の平均が80時間以内(休日出勤も含む)
・ 月100時間未満(休日出勤も含む)

と説明している。臨時的な場合であり、労働者・経営者の双方での同意があってもこの上限を超えて時間外労働をすることはできない。

これまでの法律上では残業時間の上限が定められていなかったが、働き方改革関連法ができたことによって明確に残業時間の上限が決められたことになる。

厚生労働省働き方改革特設サイト

残業時間の上限が決められるようになった背景

国内で残業時間の上限が決められるようになった背景には、長時間労働が労働者に与える心身の健康への影響を多くの人が意識するようになったことがある。1960〜1970年代半ばまでは高度経済成長期であり、働けば働くほどいいとされてきたが、その意識が徐々に変化してきたのだ。

過労死など心身の健康への悪影響だけが時間外労働の問題ではない。長時間に及ぶ時間外労働をすることで、多くの人が家庭生活と仕事とのバランスが取れなくなるなどの問題も起こるようになった。

さらに社会全体が豊かになり、ソーシャルメディアが発達したことによって「自分にとっての幸せはなんだろう」と考える人も増加する。こうした中で仕事中心のライフスタイルは時代遅れのものになっていったのだ。

働き方改革が進められた結果実際にはどうなったのか

2019年4月から順次施行が進められていった働き方改革関連法だが、実際に働いている人はどのように感じているのだろうか?総合転職エージェントである株式会社ワークポートが転職希望者224人に行ったアンケートでは以下のような結果が出ている。

働き方改革開始後自分の働き方は変わったか。
ワークポート調べ:https://www.workport.co.jp

同社は同様のアンケートを働き方改革開始の1ヶ月後、半年後にも行っている。それらと今回の2020年4月に行った調査を比較すると、「悪化した」と「改善した」の割合が増えていることが分かった。

働き方改革をポジティブに捉えている人

上記のアンケート調査から、働き方改革に対してポジティブに捉えている人も多いことが分かる。

働き方改革に対するポジティブな意見としては、

・ プライベートの時間が確保できるようになった。
・ 家庭と仕事の両立ができるようになった。
・ 体調管理をしながら仕事ができるようになった。

などの意見が目立つ。

労働時間の上限に対して法的な力を持つ働き方改革関連法が定められたことによって、ワークライフバランスがとれるようになった人は少なくない。プライベートの時間を充実させることは人生の幸福度を上げることにもつながる。

働き方改革をネガティブに捉えている人

一方で働き方改革が進められる中でネガティブな感想を抱いている人も少なくない。

・ 空いた時間に何をしたらいいのか分からない。
・ 強制的に残業時間を削減されることによって業務に支障をきたした。
・ 残業代が減ったことによって給料が減った。
・ 無理やり有給休暇を取らされるようになってプレッシャーを感じている。

「制度が一人歩きしてしまい、本来の目的である多様性の重視ができていない」という意見もある。

労働者だけでなく企業が働き方改革に順応できていない側面もある。多くの人が新しい制度に慣れるまでには相応の時間がかかるだろう。

残業がなくなったことによって自分の時間を持て余してしまっているという人は、新しい趣味や習い事、副業などを始めてみるのもおすすめだ。空いた時間をどう活用するかを考えることも、人生を充実させてくれる。

まとめ

時間外労働の法的な上限規制が設けられることによって、人々の働き方は今後も大きく変わっていくことが予想される。さらにコロナ禍は働き方改革を後押しするものになるだろう。

慣れない制度に戸惑うことも多いかもしれないが、労働に携わる人全てが少しずつ工夫することによって、労働環境全体を変えられるのだと思う。

編集後記

夕方。

部屋の壁に映っていたカーテンの影がきれいだった。

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