
テレワークの導入が広まる中で、これまで活躍の場が制限されがちだった女性の働き方に変化が現れている。出産や育児、介護のためにフルタイムで働くことが困難だった人でも、テレワークの導入によって従来の仕事量をこなせるようになったのだ。
従来はライブイベントの前後で働き方や仕事量が大幅に変わってしまうことが多かった。新型コロナウィルスの影響でテレワークが普及することによって、今後は女性がより働きやすくなり、自分の望んだキャリアを手に入れられるようになるかもしれない。
この記事ではテレワークが及ぼす女性のキャリアへの影響について解説する。
通勤時間を節約することで自分の時間を確保できる

テレワークでは自宅とオフィスを往復しなくてもよくなるため、その分時間の節約ができる。
全国の通勤時間の全国平均はコロナ禍の前では1時間19分だった。テレワークによって自宅で仕事をすることによって朝と夕方に40分ずつ自分の時間が確保できるようになるのだ。この時間を使えば余裕をもって子供の幼稚園・保育園への送り迎えをすることもできる。
これまでは育児をしている女性は、時短勤務などをして調整しなければならなかった。他の人がまだ働いている中で、一人「お先に失礼します」と言って先に帰ることに気まずさを感じて苦しんでいた女性は少なくない。
自宅で仕事をしていればこうした気まずさからも解放される。
通勤時間分を節約することは心理的にもかなり余裕が持てるようになる。ただや1時間19分分ゆっくりできるというだけではない。満員電車や渋滞に巻き込まれない生活を送るだけでかなりストレスが軽減されるのを実感している人は多い。
こうしたストレスから解放されることは育児の現場でもポジティブな効果を生む。コロナ禍が始まってからテレワークをするようになったことでQOL(クオリティ・オブ・ライフ)が上がったと実感している人は男女共に多い。
育児をしながら仕事をすることも可能

まだ目が離せない子供を育てている人でも、テレワークであれば仕事ができることもある。仕事をしながらも子供の世話をすることもできるので、育児のためにキャリアを断念する必要がなくなる。
女性が育児と仕事の両立をしながら働ける可能性がテレワークにはあるのだ。
筆者補足
筆者にはまだ子供はいない。だからここにこう書いておきながらも「果たして在宅ワークと子育ては両立できるのか?」と疑問ではある。
子連れの友人と会う時、彼女たちが私と会話し、食事をしながらも常に子供に意識を向けているのを何度も目にしてきた。アレをしながら仕事をするのは決して不可能ではないかもしれないが慣れが必要な気がする。
また、以前旅行に出かけた両親の代わりに子犬2匹の世話をしながら仕事をしたことがあったが、
迫り来る「遊ぼ遊ぼ」アピール
「庭に出たいからドア開けて」アピール
「家に入りたいからドア開けて」アピール
突然の頭突き
突然死んだように寝る
という状況だった。
こうした経験をしているので、在宅ワークと育児との両立は慣れが必要なのだと思う。
家にいながら遠方にある本社でのプロジェクトに参加できる

例えば銀行で女性が働く場合、ほとんどの女性が勤務地を限定して働いていた。勤務地が限定されると、引っ越しを伴うような転勤がない代わりにキャリアアップに限界ができてしまうことも多い。男性よりも女性の方が勤務地に縛りがあることが多いため、どうしても女性は出世しにくくなってしまうのだ。他の業界や職種でも似たようなことが言える。
場所を選ばず仕事ができるテレワークの普及はこうした問題を解決する可能性がある。遠方にある本社でのプロジェクトに、これまで勤務地に制限があった女性でも参加できるようになったためだ。
テレワークの普及は、これまでプロジェクトの参加に物理的な限界があった女性の活躍の場を広げる可能性があると言える。
筆者補足
これは筆者も実際に感じている。
筆者は愛知県在住だが、これまでに東京や大阪の企業のプロジェクトに交通費をかけずに参加したこともある。それこそ「よく考えてみたら相手がどこに住んでいるのかよく分からない」というクライアントもいた。
変化しやすい体調に合わせて環境を調節できる

女性の体はホルモンバランスが変化しやすいため、それに対応したケアが必要になってくる。自宅で仕事をしていれば、体調の変化にも対応しやすい。
複数の人と共同で使うオフィスでは、空調が自分の体調に合わないこともある。男性と女性とでは室温の感じ方も違う。特に夏場は男性にとっては適温であっても女性にとってはクーラーが効きすぎてしまうということも多い。
自宅であれば自分の体調に合った環境を用意しやすい。テレワークは変化しやすい女性の体調にケアしながら仕事ができる働き方でもあるのだ。
筆者補足
筆者は生理の時は体を温めるようにいしきしている。夏場でも下半身に冬用の膝掛けをかけておき、冬場は腹巻やレッグウォーマーなども使うようにしている。こうすることで生理痛がかなり楽になるのでおすすめだ。
まとめ
自分の時間を確保しやすくなる上に、勤務地を選ばず働けるテレワークは、女性のキャリアアップに貢献する可能性がある。日本の男女平等度は先進国の中でかなり遅れをとっているとも言われているが、コロナ禍をきっかけに大きく変化するのではないかと筆者は期待している。