
それなりに占いは楽しむが、筆者は星座占いはあまり信じてこなかった。
しかし実は筆者が思っている以上に、星占いの信憑性は高いのかもしれない……という話。
占いと経営学

筆者は大学では経営学を学んだ。経営学の究極的な目的は「会社経営の成功の法則」を見つけることだ。
しかし、
「これをやればうまくいく」
と、企業経営者にアドバイスをするのが経営学者の役割であるはずなのだが、少なくとも今現在に至るまでそんな法則は見つかっていない。
だから経営者の中には経営学者に、
「『これをやればうまくいく』と言うなら、自分でやって成功を収めてみろ」
と言う人もいる。
実は経営者と経営学者は仲が悪い。
これまで経営学者は膨大なデータを集め、それを分析し、法則性を見つけ出そうとしてきた。そうして見つけ出した法則でも当てはまることもあれば当てはまらないこともある。
一方占いは過去何百年、何千年も集め続けてきた膨大なデータを分析して未来を読もうとする。それでも「当たるも八卦(占い)当たらぬも八卦」ということわざもある。
占いにしろ経営学にしろ、やっていることは「データを集めて、分析して、レポーティングする」でしかない。だから論理的に物事を説明していて根拠があるように見える経営学だが、実は占いと大差ないのかもしれない。
実は風邪の治療法は確立していない

「風邪を治す薬を開発したらノーベル賞がもらえる」
ということを聞いたことがある。
風邪は身近なものであると同時に死ぬこともある病気でもある。まさに「風邪は万病のもと」であり、風邪をひいたらしっかりとケアをしなければならない。
しかし現代でも風邪に効く薬というのは存在していない。病院に行ってもらう薬はあくまでも「解熱剤」や「咳止め」などの症状を和らげるものであり、風邪そのものを改善するためのものではない。
風邪をひいてもすぐに治る人もいれば、風邪で死ぬ人もいる。年齢や生活習慣などである程度傾向は読めるかもしれないが、結局は何らかの形で風邪が終わらなければ治療が正しかったのかどうかは医者にも本人にも分からない。
こうしてみると風邪の対症療法も実は統計学でしかないのではないだろうか……と思ってしまう。意外と「当たるかもしれないし当たらないかもしれない」という部分がある。
そう考えると古代には占いと医学がセットになっていた時代があるのもうなずける。
地球の温度と人間の生活

中学生の頃から筆者は中国の歴史小説『三国志』が好きだった。『三国志』とは今から2000年前の中国で続いていた戦の絶えない時代の物語だ。
最近その『三国志』について面白い説を聞いた。
今から2000年前は地球の温度が現代よりも低く、そのため食べ物が不足しがちだった。戦争の原因が飢餓であることは多い。『三国志』の時代に戦争が絶えなかったのは、地球の温度が低かったからではないか。
ちなみに2000年前といえばイエスキリストが登場した時代でもある。力のある宗教が誕生する時というのは世の中の情勢が不安定であることも多い。
筆者は今、セーターを着て、暖房のきいた部屋でこの記事を書いている。そして夏であれば半袖を着てクーラーのきいた部屋で生活している。
しかし人間の肉体に本来備わっている体温調節機能と言えば、筋肉の動きや毛穴の開き、汗などの分泌液の調整くらいしかない。空調や衣服などの文明によって忘れがちだが、実は人間は素っ裸なままで暑さや寒さを乗り切れる生き物ではないのだ。
「今より地球の温度が低かったから2000年前の世界では戦乱が絶えなかった」という話を聞くと、快適な生活環境の中では実感しにくいかもしれないが人間は地球全体の動きに実はかなり影響を受けているのかもしれない……と思う。
星の巡りと地球の巡りと人間の巡り

女性の生理は「月経」とも呼ばれる。これは月の巡りが生理にも影響を及ぼすことがあるからと聞いたことがある。
月の影響を受けて海の流れは変わる。海の流れが変われば大気の流れも変わる。そして人間の体も生活もその流れの影響を受ける。
地球から384,400km離れた場所にある月、そしてわずか50年前に初めて到達したに過ぎない月からの影響を人間の体は昔からかなり強く受けている。
月だけでなく太陽の状態が地球の状態に影響を及ぼすという研究結果もある。
そして宇宙は現在膨張しているとかしていないとか。その結果宇宙全体の温度にも変化があるとかないとか。とにかく宇宙も常に変化しているのは確かだ。
普段文明によって忘れがちになるが、人間の生活は地球からの影響をかなり受けており、地球の状態は宇宙からの影響をかなり受けている。
そう考えると、星の巡りに関するデータを集め、分析し、未来を占う星占いは、私が思っている以上に根拠のある話なのかもしれない。