
何か叶えたい夢がある人や、目標がある人は、その夢を叶えるための段取りを思い描き、実践しようとする。ただ「あんなこといいなできたらいいな」と考えているだけでなく、きちんと具体的な方法を考えて実行する姿勢は素晴らしい。
しかし思いついたアイディアを積極的に実行していくことができても、なかなかうまくいかないということは多い。こうした場合はそのアイディアに固執しすぎてしまっている可能性がある。
目標に向かって取り組む時ほど、浮かんだアイディアに固執しすぎないように注意が必要だ。こつこつ取り組みながらも、常に新しい手段に挑戦する柔軟性を持つようにしよう。
この記事ではアイディアに固執しすぎず、柔軟に対応するための思考法を紹介する。
人はどうしても最初に浮かんだアイディアに固執してしまう

どうしても人は最初に浮かんだアイディアに固執してしまうものだ。最初に考えた段取りや手段、条件に固執してしまうために、一生懸命努力してもなかなか目標を達成できず苦戦してしまう人は多い。
自分が選択したこと、自分が考えたことを正当化しようとするのは人間の習性の一つでもある。例えその場では最悪の結果に終わったとしても、人はその過程での判断やその結果を納得しようとする。これは決して悪いことではなく、自分の人生に納得し、幸せに生きるためには必要な思考だ。
実際「あの時は辛かったけど、いい経験だった」という風に上っ面ではなく本気で思える瞬間はとても幸せなことでもある。
だから人はどうしても最初に浮かんだアイディアを否定し、新しいアイディアを取り入れることに抵抗しようとする。
こつこつ取り組むのも大事だが固執しすぎてもいけない

一方で物事には長く続けるからこそ結果が出るものもある。短期間であれこれ手段を変えてしまった結果、何も成し遂げられずに終わってしまったという事例は少なくない。最初に浮かんだアイディアに固執するのも大事だが、固執しなさすぎるのも問題なのだ。
思いついたアイディアにどれくらい取り組むかを判断するバランス感覚が重要になってくる。
特に物事にこつこつと取り組める真面目な人はアイディアに固執してしまいがちになる。初志貫徹、有言実行ももちろんいいことではあるが、時には柔軟性も必要になってくるということを忘れないようにしよう。
アイディアに固執しないための思考方法

以下ではアイディアに固執しすぎるのを防ぐための思考方法を紹介する。
全体の道のりを俯瞰して見るくせをつける
定期的に目標までの道のりを俯瞰して見るように意識しよう。特にこつこつと取り組み、没頭しやすい人は毎月「この日は俯瞰する日」など日付を決めておくのもおすすめだ。
全体を俯瞰する日は物事に取り組む手を一旦休める。カフェなど普段とは違う空間に行くのもおすすめだ。また、普段の自分とは違うファッションをしてみるのも効果がある。
俯瞰する際にはこれまでの記録や、感じたこと、新しいアイディアなどをメモできるノートなどを用意しよう。
そうすることで普段の自分とは違う視点で自分のことを見ることができる。
「普段の自分とは違うファッション」という点に疑問を持つ人もいるかもしれないが、外見を変えることは想像以上に自分に影響を及ぼしてくれるので侮れない。
長期的な視点を持つ
最終的な目的は何なのかをしっかりと見据えていると、最初に浮かんだアイディアに固執するのを防げる。目的を達成するために必要なことがはっきりと見え、理解できるので最初のアイディアに価値を感じなくなったら柔軟に対応ができるのだ。
アイディアに固執してしまう原因には、手段が目的化してしまっていることもあげられる。最終的な目的を忘れ、その手段を日々クリアすることに意識が向いてしまっている状態だ。手段が目的化してしまうとどんなに頑張っていても目標を達成できない。
叶えたい夢がある場合は最終的な目的を常に意識するようにしよう。
逆に物事を継続するのが苦手だという人も、最終的な目的を明確に意識することで挫折を防ぐことができる。
「私の中にはまだまだ新しいアイディアが眠っている」と常に考える
人は自分の本当の気持ちを思っているほど言葉で表現できていない。そもそも言葉の方に限界があるため、言葉だけでは気持ちを表現しきることはできないのだ。
従って浮かんだアイディアも確かに価値があるものなのだが、自分の思考のごく一部でしかない可能性が非常に高い。そのアイディア一つで自分の思考を全て表現できているわけではないためだ。
得られたアイディアは有効活用するべきではある。しかしそれは自分の思考のごく一部であり、自分の中にはまだまだ眠っているアイディアがあるということを理解しよう。
「もっといいアイディアが私の中からはこれからも生まれる」
自分を信じてその点を理解することで、最初に浮かんだアイディアに固執することもなくなる。
まとめ
こつこつと真面目に取り組めることは素晴らしい才能だ。しかしそういった姿勢は時に努力しても成果が出ないという自体を招くことがある。夢を叶えるためには浮かんだアイディアに固執しすぎないことが重要になってくる。