「成功者の法則」といったものが書店やネット上にあふれる世の中であり、筆者もそれなりの量のものを読んできた。時に依存しながらもたくさんのことを「成功者の法則」から学んだとは思う。

そんな筆者が「成功の法則」に対して感じることをつづった。

「お前このままだと成功しないぞ!」と言われ続けた日々

「傲慢な人は成功しない」
「成功者は往々にして謙虚で素直だ」
「人に感謝する気持ちが大事」

そんな話はよく聞くし、筆者も納得するところはある。

ただ、筆者は同時にこれまでに、

「私がこんなに親切にアドバイスをしてるのに、なんであなたは聞く耳を持たないんだ。あなたには欠点がたくさんあって、それを改善しないといけない。私の話を聞かないあなたは傲慢で、人に感謝をしない人だから今後成功することはないだろう」

と言われることも何度かあった。

そう言われて傷つきもしたし、「今後成功しない」と言われて将来を悲観することもあった。

ただ、ではなぜ筆者が彼らの意見に耳を貸さなかったのかというと、彼らの意見が所詮は筆者の日頃のSNSを見た感想にすぎないからだ。力説はしているが、筆者がどういう思いで何を作っているかを知らない。さらに筆者が活動している業界のことも知らない。

そんな意見を取り入れること自体がリスクがある。だから彼らのアドバイスは彼らが力説するほどにもほとんど参考にならなかった。

「謙虚」も「素直」も大事なことだが、相手がいて、相手が人間である以上その評価は必ずしも絶対的なものにはならない。

「あなたは素直じゃない」

そう言われた場合でも確かにこちらに非がある可能性もあるが、ただ単に相手の都合に合わないだけなのかもしれない。

歴史の書き方

どうしても、特に日本人は「歴史には過去にあった事実が正確に書かれている」と思いがちだ。

しかし実際にはそうではない。歴史とは本来他国に「うちの国はとても素晴らしい国だ!」ということをアピールするために書くものだ。そんな中では戦争に勝ったことを強調すると同時に、戦争で負かした国をこき下ろすこともある。

だから本来歴史には事実が正確に書かれていることはない。戦争に勝った人間が上書き保存を繰り返しているだけだ。

筆者は歴史をそういうものと捉えているため、過去の歴史を振り返って成功者の法則を見つけ出そうとするのは無意味な気もしてしまう。

よく「歴史を研究した結果成功者の法則が分かった」という話を耳にするが、そもそも歴史とは自分に都合よく、自分をよく見せるために書くものなのだから、歴史を研究したところで統計が取れるものではないのだ。

ドイツ帝国の首相であり、ドイツ統一の中心人物であったビスマルクは「賢者は歴史に学び愚者は経験に学ぶ」という名言を残している。まさにその通りで歴史から学べることはとても多い。

ただし、歴史から学ぶ際に必要なのは、そこに正確なことなど書いていないという前提の下、自分の頭で人物や出来事について考えることだ。単純に統計を取るということではない。

「成功の法則」は宗教みたいなもの

筆者自身、いろんなことに挑戦する中で、いろんな「成功法則」を聞いてきた。

「柔軟な対応」の重要さも、「コツコツ取り組む」ことの重要さも何度も聞いてきた。

いろんな話を聞いた結果、

「結局うまくいくかどうかなんて、結果論でしかないじゃないか」

と思ってしまったのが正直な感想だ。

別にあれこれ手を変えたからといって、逆に一つのことをコツコツ続けたからといって、成功するとは限らない。

身も蓋もない話で、残酷な話にもなってしまうが、本当に大事なのは「その場の環境に順応できるかどうか」でしかないのだと思う。その場の環境に順応できなければ淘汰され、順応できた個体だけが生き残る。成功するかどうかなど、所詮はそんなものでしかない。

世の中には「成功の法則」がたくさん喧伝されているが、そんなものは所詮理想論であり人間が生み出した人間の慰み物でしかない。誰もが「正しい者が救われる」と思いたい。

同時に「これをやったらうまく行く」「これをやれば幸せになれる」という方法は誰もが知りたいと思っている。だから人は成功者の法則に期待するが、実際にはそんなものは存在しない。

巷にあふれる成功の法則とは、宗教と似た役割を担っているもの。それだけのこと。

そんな中で筆者が唯一「成功するために必要なもの」と思うもの

希望

まとめ

筆者も成功者の法則といった類の書籍をこれまでに何冊も読んできた。それこそ依存症と言っていいレベルで読んできたかもしれない。

実際にいろんなことに挑戦し、周りの人たちからポジティブな言葉もネガティブな言葉もかけられる中で、成功者の法則に対してしっかりと向き合うことができるようになった。

Pocket

おすすめ: