「今の仕事・職場に不満があるから辞めて転職したい」

何らかの不満があり、それを解消するために転職すること自体は問題ないと筆者も思う。

かくいう筆者も新卒で入社した会社を2年で辞めている。当時は今よりももっと「石の上にも3年」「新卒で入った会社を短期間で辞めるやつは社会不適合」といった風潮が強かったため、どんなに正当な理由があると主張しても冷ややかな目で見られることもあった。

仕事や職場が好きになれないのであれば転職を考えるのは間違いではない。

ただし、転職活動を始める前に「何が不満なのか」を明確にする必要がある。

筆者は仕事に関する相談をされる中で

「仕事への不満は大きく分けて2パターンあるな」
「その2パターンのどちらかによって転職活動も変わってくるな」

ということを感じてきた。この記事ではその2パターンを紹介し、それぞれの場合でどのように転職活動を進めればいいのかを紹介する。

仕事内容に不満がある場合

1つ目のパターンは現在取り組んでいる仕事内容に不満があるというもの。

  • 自分の能力を活かしきれていない
  • 本当はもっと好きなことをやりたい
  • 今の仕事内容が自分の苦手分野だ

例えばこのような不満の場合は仕事内容や部署を変えることで問題が解決することがほとんどだ。極端な話をすると、経理をやっている人が営業に挑戦したり、メーカーに勤めている人が小売りに行くことで解決する問題と言える。

従って転職活動をする際に重視するのは業界や業務内容だ。自分の得意分野や好きなこと、本当にやりたいことを明確にした上で転職活動をするように意識しよう。

働き方に不満がある場合

2つ目のパターンは働き方そのものに不満があるというもの。

  • 満員電車に乗るのが辛い
  • 同じ会社の人であっても毎日人と会うのが疲れる
  • 仕事をする時間帯が自分の体に合っていない

このような不満を抱えている場合、仕事内容ではなく働き方そのものを変える必要がある。

満員電車のストレスから解放されたいと思っている人が8時始業のA社から同じく8時始業のB社に転職したとしても、高確率で満員電車から解放されることはない。せいぜい乗車時間が変わるくらいだ。

働き方そのものに不満がある人が転職する場合、勤務時間や会社の立地、職場の人の雰囲気を重視する必要がある。もしかしたら本当に必要なのは転職活動ではなく引っ越しであることも多い。

あくまでも筆者の肌感の話になるが、「転職活動をしよう」と考えるほとんどの人が自分を上記のパターンと考えて転職活動をしようとしている気がする。もちろんそこには従来の転職がそういうものだったというのもあるし、そもそも働き方にあまり多様性がなかったからという時代の背景もあるのだろう。

そのためこのパターンの人は自分が不満を感じているものが何なのかをそもそも把握していない人も多い。本当はただ単に仕事をする時間帯が自分の体に合っていないだけなのに、「営業の仕事が自分に合っていないんだ」などと誤解してしまうのだ。

自分の感じている不満に対して誤解した上での転職活動なので失敗することも多い。

しかし政府が働き方改革を進め、さらに2020年にはコロナ禍も始まった。こうした中で働き方の多様化はどんどん進んでいる。工夫さえすれば自分の理想の働き方を実現することもできるのだ。

「自分は仕事内容ではなく働き方に不満があるのかもしれない」

そう思う人は転職活動に着手する前に、自分はどんなライフスタイルを実現したいのかを考え、それに合った職場を探すようにしよう。

まとめ

嫌な仕事を無理に続けている必要はない。しかし転職活動を成功させるためにも、自分が何に不満を感じているのかを明確にする必要がある。

上記の2パターンで転職活動の進め方は大きく異なるため、自分がどちらに属するのかを考えた上で転職活動をするようにしよう。

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